新聞のおくやみ欄について知っておきたいこと

最近は新聞を読む人も少なくなっていますが、ネットニュースなどにはない情報が掲載されることがあるため、新聞は貴重な情報源でもあり発信源でもあります。
その代表例とも言えるのが新聞のおくやみ欄で、これは家族や所属していた企業や団体が、故人が亡くなったことを知らせる欄です。
新聞に掲載されて多くの人の目に触れますので、逝去について広く知ってもらうのに役立ちます。

一般的に、新聞では誰かの逝去について3つの異なる仕方で紙面を割きます。
一つは死亡記事で、新聞社が著名人などの死亡について記事として取り上げるものです。
もう一つは死亡広告と言われるもので、広告料もしくは掲載料を支払って、遺族や企業が掲載を依頼します。
そして、3つ目は無料のおくやみ欄で、遺族が新聞社に依頼することで無料で掲載できます。

おくやみ欄の掲載内容

おくやみ欄には通常、故人の指名と逝去した日付、葬儀の場所や日時が掲載されます。
新聞社によって詳細は異なりますが、これらに加えて故人の年齢や喪主の氏名や、会社葬であれば葬儀委員長の氏名と役職などが掲載されることもあります。
それぞれの新聞社の規定に従って、遺族が掲載したい情報と不要な情報を選んで依頼することになります。

多くの新聞社で無料のおくやみ欄を設けていますが、全国紙の場合はそれぞれの地域でのみ掲載を行います。
地方紙については、営業エリアの関係もありますが、たいていはエリア全域で同じ情報が掲載されることになります。

新聞社によって朝刊のみの掲載をしているところもあれば、朝刊と夕刊のどちらも掲載しているところもあります。
たとえば、読売新聞や朝日新聞、毎日新聞などは朝刊のみです。
一方で北海道新聞などは、朝刊に加えて夕刊でも掲載を行っています。

おくやみ欄に掲載されるタイミングとは?

おくやみ欄への掲載を依頼して実際に掲載されるタイミングとしては、お通夜の当日の朝が多いです。
しかし、地元の大きな企業で執り行う会社葬などでは参列者への周知を早めにしたいという希望もありますので、前日の掲載となることもあります。

ここでの注意点は、一般的にはお通夜の当日に掲載されるものですので、前日に掲載すると日付を勘違いする方が出てくるということです。
明確に日付を書いても、慌てて読んでその日のうちに斎場や自宅に来られるというケースも見受けられます。
そのため、誤解を防ぐためには式の当日の方が良いでしょう。

おくやみ欄に関係して、葬儀終了掲載という項目もあります。
これは密葬や家族葬で葬儀を行った場合などに、葬儀が終わったことをお知らせする目的があります。
葬儀を近しい人だけで行ったものの、死亡については知らせたいといった時にも使います。
この場合、葬儀終了ということを明確に記載した内容を葬儀の後数日以内に掲載します。