認知症による行方不明の状況とは

認知症による行方不明者が、年々増加傾向にあることが警視庁の調べで分かりました。
調査をした5年間で、何と1.65倍も増えています。

年代別の行方不明者の原因を見てみますと、60代以上は認知症が多いです。
70代では、実に65%以上の人が認知症で、行方不明になっています。
一方で、若い人ですと、家庭や仕事に関することが原因という人が多いです。

認知症で行方不明になる人は、徘徊してしまうからです。
本人に悪気がないのですが、いきなりいなくなってしまったら、家族は驚いてしまうでしょう。

認知症と徘徊の関係について

では、ここで認知症と徘徊の関係について、考えてみましょう。
認知症と徘徊は、切っても切れぬような深い関係があるものでしょうか。

認知症になると、記憶障害が起こります。
これは、認知症の中核症状になりますので、仕方のないことです。
この記憶障害は、一番最近のことを忘れてしまいます。
その他にも、知人の名前や食事をしたかどうかも忘れてしまうのです。

そのために、何か目的のある外出でも、その目的が何出会ったかも忘れてしまい、家までの道もわからなくなってしまうのです。
そうなると、不安な気持ちだけが大きくなり、あちこちを徘徊してしまいます。
また、記憶障害に加え、判断力障害もあるので、人に聞くなどという適切な処置ができないのです。

徘徊を防ぐIT機器はどのようなものがあるか

こういった徘徊を防げるものならば、防ぎたいと思う認知症の家族を抱えている人は多いでしょう。
何しろ、徘徊は危険も伴うので、家族としては気が気でないのではないです。

因みに、ある大学の調査で、認知症の人の徘徊時から発見されるまでの日数と生存率というものがあります。
それによりますと、当日に見つかれば大方大丈夫ですが、見つかる日にちがかかるにつれて生存率は下がり、5日以降だとほぼ助からないということになるのです。

実は、こういった最悪の状況を避けるためのIT機器があります。
それは、どのようなものでしょうか。

例えば、見守りサービスというIT の機器を使っている施設もがあります。
こちらはお試し中ですが、成功すれば、日本全国に普及するかもしれません。
そのサービスをご紹介します。 

このサービスは、ある介護施設で試しています。
入居者に端末を持ってもらい、その位置情報が介護をする職員が確認できるというシステムです。
子供がもっているキッズ携帯のようなものでしょう。

確かに、高齢者の位置情報が分かれば、徘徊で行方不明ということは避けられますし、始終職員がくっついていると、他の仕事が出来なくなって職員が大変ですし、入居者によっては嫌がるかもしれません。
その点、こういった端末ですと、入居者も嫌がらないで付けてくれるはずです。

このように、IT機器で徘徊する人を守るシステムは、ご紹介した以外にもあります。
興味のある方はご覧になってみると良いでしょう。

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