レスパイト・ケアとは?

レスパイト(Respite)とは「ひと休み」「休息期間」などを表す単語で、介護者の方が一時的に介護をお休みできるよう公的機関が提供するサービスのことをいいます。
レスパイト・ケアという場合、一般的にはデイサービスやショートステイを利用して、1日~数日、要介護者に外泊するよう設定し、介護者であるご家族が介護から解放されてゆっくり休息したり自分の時間を持てるようすることを目的としています。

近年、高齢社会に突入した日本社会では一緒に住んでいるご家族が高齢者となった親御さんなり配偶者の介護をするケースも増えています。
在宅介護は常に一緒にいることから介護者の方の負担が積み重なり、精神的疲労からうつ病を発症したり、健康を害してしまう状況、場合によっては要介護者の人へ不満をぶつけてしまい高齢者虐待になってしまうなどの状況に陥る可能性が高くなっています。
そうした状況を出来るだけ予防するよう、介護者であるご家族が休める期間を設けるためのサービスとして利用する機会が増えてきています。

レスパイト・ケアの種類

レスパイト・ケアとして一般的によく使われているのがデイサービスです。
デイサービスとは、介護保険を使用するサービスの一種で「通所介護」と呼ばれているものです。
在宅で生活しながら、日帰りで入浴や食事、レクリエーションなどを受けるサービスのことを言います。

朝9時ぐらいから16時ぐらいまでのサービスが多く、その間、ご家族は家のことをしたり買い物をしたり等、自分の時間を設けることが出来ます。
介護度に応じて週に何日デイサービスに通えるかを設定することが出来るので、ご家族の事情にあわせて調整することも可能です。

また、要介護者の方にとっても自宅でずっとひとりでいるよりも、他の高齢者の方と交流する機会を設けることが出来るので社会性を維持できます。
ただし、中にはあまり社会的な活動や他高齢者の方と交流したくないなどのケースもありますので、要介護者の方にあったデイサービスを探すことをおすすめします。
最近ではスポーツジムのようにリハビリ専門のデイサービスなどもあるので、地域にどのようなデイサービスがあるのかをケアマネに相談しながら検討するとよいでしょう。

ショートステイも最近よく使われるレスパイト・ケアのひとつで、1泊から数日間、要介護者が宿泊できるサービスです。
デイサービスの中でショートステイを設けていたり、或いは特養や有料老人ホームなどでショートステイを受け入れている場合もあります。

最大で30日間連続で使用することも出来るため、長期の旅行など予定が入っている場合にはこちらのサービスもおすすめです。
レスパイト・ケアは介護者の方の疲労やストレス発散だけでなく、要介護者の方にとって気分転換になる機会でもありますので、ぜひケアマネなどに相談してみてください。