介護でストレスを溜めやすい人の特徴は?

介護は介護を受ける側も、介護をする側も心身ともに負担がかかります。
また、介護をする側にとっては経済的な負担という側面も大きいでしょう。
介護には休日はありませんし、いつまでという期限も区切られていません。
延々と続く介護に疲れ果ててしまう人も多いですね。

介護疲れをそのまま放っておくと、うつ状態になって自殺したり、高齢者へ虐待したり、最悪の場合は殺人を犯していまうケースもあります。
特に家庭での介護では、虐待が増加傾向にあり、社会的な問題ともなっています。

このような事態に陥らないためにも、介護疲れを起こしやすい人に共通する点を抑えておきましょう。

介護に関する知識不足

介護疲れの大半が、介護に関する知識不足・情報不足です。
介護スタッフは介護について専門的に学んでいますが、家庭で家族が行う介護では、ほとんどの人が介護についての知識や技術を持っていません。

特に、初めて介護に直面すると、どうすればいいのかわからずに戸惑ってしまう事が多いものです。
また、認知症についての正しい知識を持っている人も少なく、間違った対応で症状を悪化させて益々介護が困難になるという悪循環に陥るケースも少なくありません。

自治体などが無料で介護セミナーを行っていますし、介護保険で受けられる、介護サービスもあります。
また、インターネットなどからでも介護や認知症の情報を得ることができます。介護についての情報を集めましょう。

一人で頑張りすぎる

介護の悩みを一人で抱え込んでしまうのもよくありません。
介護疲れを起こしやすい人は、人に頼らずに自分で頑張りすぎてしまう傾向にあります。
たまには介護を誰かに任せて、自分だけの時間を確保してみませんか。
また、友人や自治体などに相談すると、聞いてもらうだけでも気持ちが楽になります。

自分の楽しみを後まわしにする

ストレスを溜め込むばかりでは、誰でも途中で心が折れてしまいます。
自分なりのストレス発散法を身に付けましょう。

介護優先で、自分のことを後まわしにするのではなく、好きなことに没頭したり、ショッピングをしたり、友人とお茶や飲み会にでかけたりといった自分のための時間も確保しましょう。

介護には、息抜きが必要です。意識をして息抜きをする時間を設けましょう。
責任感が強い人は、自分の時間を作って楽しむことに罪悪感を抱く人もいるのですが、そのような必要はありません。
息抜きをすることが、良質な介護には不可欠なのだと自分に言い聞かせて、意識を変えていくことも大切です。

介護では介護を受ける人も、介護をする人も、孤立しがちです。孤軍奮闘していては、どんどん自分を追い詰めてしまいます。
在宅介護を支援するために、自治体では地域包括支援センターを設け、さまざまなサービスを行っています。
要介護度によって受けられるサービスは異なりますが、昼間に高齢者を受け入れるデイサービスや、短期間泊まりで預けるショートステイなどのサービスがありますから、このようなサービスをうまく利用して、自分の時間を確保してはいかがでしょうか。