年齢と共に低下していく睡眠の質

普段から寝付きが悪い、眠りが浅くてすぐに目が覚めてしまうといったことを悩んでいる人は多いのではないかと思います。

小学生~中学生くらいまでの時には、特に意識しなくても布団に入ればすぐに眠ることができていたはずだったのに、成人する頃になったら急に眠りにくくなったという人もいるはずです。

そうした現象自体は全く珍しくなく、人は一般的な傾向として年齢を重ねるとともに次第に睡眠の質が落ちていってしまうものです。

仕事や家庭生活におけるストレスなどが睡眠に影響を与えているということもありますが、睡眠の質が低くなっていくということは老化現象の一貫として当然起こるべきことと思った方がよいでしょう。

年齢を重ねるごとに一回の睡眠を継続できる時間は短くなるため、70歳を超えた頃になると5時間半くらいまでが平均的な継続睡眠の時間となってしまうのです。

ですので高齢者が朝早くに目覚めてしまったりすることそれ自体は全く異常なことではありません。
むしろ早寝早起きを規則正しいリズムで行うことは体内時計が正常に働いている印ですので、朝早くに起きているからといって病気を疑うことはないのです。

朝早く目が覚める高齢者がいるなら、その時間帯を使って何か自分のことをするのを勧めてみてください。
中には家族が起きてくるまでダラダラと布団の中で過ごすという人もいるのですが、そうした覚醒と睡眠の間を曖昧にする行動は、むしろ睡眠の質を低下させることにもなってしまいます。

どうしても眠れないという高齢者への対策

しかしそうした体質の変化で片付けることができない、深刻な睡眠障害を発症している高齢者の方も見られます。
そうした方によくあるのが、ごく最近に退職や引っ越し、死別など大きな環境の変化です。

高齢になると人は自分の周囲の環境の変化に精神がついていけなくなり、些細な変化もストレスと感じてしまうようになります。

それまで自分に与えられてきた役割がなくなったり、当然そばにあったはずのものがなくなったりといった喪失感は大きなショックとなるため、それがきっかけで不眠症になるという人もよくいます。
他にも慢性疾患により定期的に体に痛みや不調を感じるといった場合にも、継続した睡眠をとることが難しくなります。

どうしても眠れず心身に不調をきたすようならば、心療内科を受診して睡眠薬をもらうということも一つの方法です。
高齢者は若年者に比べて睡眠薬の効きがよく、少量でも効果が出る傾向があるため絶対に他の人が処方された薬をもらって飲むようなことはしないでください。

ただし薬による睡眠は副作用も出てしまうため、取扱はできるだけ最終手段としておく方がよいと言えます。

こちらのサイトにも不眠症に対する対策がまとめてあるため参考にされてみてください。
不眠症にはどんな症状があるの?その原因と対策とは|INTIME1000・電動リクライニングベッド