合併症が怖い病気

日本人にとって深刻な問題になっているのが生活習慣病です。
健康に自信があった方でも、日々の生活習慣が原因になって様々な病気を引き起こすリスクが高くなります。
特に注意したいのが糖尿病です。
血糖値が高くなる糖尿病は自覚症状がないため発見が遅れやすいと言われています。
初期症状として多いのが異常にのどが渇く、尿の回数が多くなる、倦怠感、めまいなどがあげられます。
特に健康診断で尿検査を実施して糖が多く検出されたため再検査を実施したところ、糖尿病であることがわかったという事例が多いです。
初期の症状はとても軽いため、体調の変化も気にせず過ごしている方が多いため悪化しやすいのが問題になります。

糖尿病が恐ろしいのは合併症です。
合併症で多いのは腎機能低下で、場合によっては透析が必要になるほど悪化する可能性もあります。
他にも慢性的な高血圧や視覚障害など色々な合併症により少しずつ健康を害する原因になります。
介護を必要としている方の中には既に糖尿病を発症している方もいれば、今後糖尿病になる可能性が高い予備軍の方もたくさんいます。
介助をする方は合併症を引き起こさないように十分配慮しなければいけません。

参考:http://kaigoouen.net/knowledge/disease/disease_2-2.html

糖尿病を発症している方の介護をする場合

糖尿病を既に発症している方を介護するのはとても大変なものです。
規則正しい生活を心がけながら服薬など医師から指示されている治療方針に従って正しい介助を行う必要があります。
重症な方はインスリン注射をきちんと行わなければ命にも関わる問題になるため、あらかじめ医師や看護師から正しい方法を教えてもらってください。
食生活や運動習慣にも配慮し、これ以上糖尿病が悪化して合併症を引き起こさないようにしてください。
なお、糖尿病患者さんは免疫力が低下しやすいため、様々な感染症に罹らないように注意してください。
介助する方が風邪気味の時などはきちんとマスクを着用して、感染しないように配慮しましょう。

糖尿病予備軍の方を介護する場合

医師から糖尿病と診断されていない方も、介護が必要な体になってしまったことが原因で糖尿病になる可能性は十分あります。
元々糖尿病を引き起こすリスクが高い生活習慣で過ごしていた方は、急激に体力が低下したことで糖尿病のリスクが更に高くなります。
特に注意していただきたいのは、介護が必要な体になったことで運動量が急激に減ってしまうことです。
適度な運動をすることは糖尿病を発症させないために効果的ですが、運動力が激減するとエネルギーの原因である糖分が体内に蓄積しやすい状態になります。
状態に応じて適度に体を動かせるようなら介助をしてあげてください。
更に食生活にも配慮し、糖尿病患者向けの食事を参考にして塩分や油分、糖分をできるだけ控えることが大切です。