失禁

排泄に関わる一番大変な症状

親の介護をしている時に一番問題になるのが排泄に関することです。
排泄をする度に誰かに介助してもらわなければいけないことが本当に情けない…と感じてしまう方が多いようです。
特に自分の意思とは全く違うタイミングで尿が出てしまう尿失禁は、人間としての尊厳が損なわれるほどショックを受けるものです。
介護をする方にとっては尿漏れの後始末をするのが大変なので紙おむつを着用して欲しいと思っても、介護をされる方が不快に感じてなかなか受け入れてくれないケースもあります。
尿失禁の症状が見られる方に対してはどのような対処をするべきなのか考えてみましょう。

参考:http://www.tyojyu.or.jp/hp/page000001000/hpg000000944.htm

尿失禁のタイプ別のケア

自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまう尿失禁は、複数のタイプが存在しています。
例えば咳き込んだ時や重たい荷物を持った瞬間などお腹に力がかかった時に起こる腹圧性尿失禁は女性に多くみられます。
年齢と共に骨盤底筋が緩んでしまたため、尿漏れしやすい状態になります。
高齢者だけでなく、妊娠中や出産を終えた女性にも多く見られる特徴があります。
この場合は泌尿器科に相談すると投薬治療を行ったり、骨盤底筋を鍛える体操を指導されます。
他にも機能性尿失禁や切迫性尿失禁などのタイプがありますが、それぞれ対処法が異なるため、まずは泌尿器科などの医師に相談をして指示に従って治療を受けましょう。

適切な介助が必要です

排泄をするために介助されなければならない自分に嫌気がさしてしまう方が多いため、介護をする方は十分な配慮が必要です。
タイミングがずれてしまうと尿漏れを引き起こす可能性が高くなり、後始末をするのが本当に大変です。
介助される方も「また失敗してしまった…」と心が傷つく可能性があります。
できるだけ介護を楽にするためにも介護用紙おむつを着用してもらえると良いのですが、介護される方にとっては紙おむつを着用することで自尊心を大きく損なう可能性が高いです。
場合によっては素直に受け入れてくれない可能性も高いため、無理やり着用を勧めるわけにもいきません。
例えば日中は排泄の介助を定期的に行うように頑張って、夜間だけは紙おむつを着用してもらえるように相談してみることもおすすめです。
最近の紙おむつは性能が高いため、快適に着用できるタイプが多いようです。

尿失禁の症状については介護を行う方にとって非常に難しい対応を迫られる問題です。
決して一人で頭を悩ませるのではなく、周囲の人に協力してもらいながらどのような対応策がベストなのか一緒に考えてみましょう。
あなたと同じように親の介護をしている人は、きっと同じような悩みを抱えているはずです。
介護をしている人同士で情報を共有しながら、どんな対策がベストなのか考えてみることが大切です。